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アップリフト・ミューチュアルズ(インド)、5-5-5戦略の一貫としてモバイルアプリをリリース

 

国際協同組合保険連合(ICMIF)に加盟するインドのアップリフト・ミューチュアルズ(Uplift Mutualsは、既存のコミュニティベースのマイクロ医療保険プログラムの拡大や、これまで保険サービスが普及していなかった都市および農村部の低所得世帯により広範な働きかけが可能となる初のモバイルアプリをリリースしました。

アップリフトは、このアプリを通じてコミュニティ保険モデルを全面的に提供することを目指しており、低所得世帯は自宅から母語を使って便利にアップリフトの医療保険商品にアクセスできるようになります。昨年12月21日(木)にムンバイのボンベイ証券取引所(BSE)傘下の教育機関が開催したイベントで公式にリリースされた同アプリは、インドにおけるICMIFの5-5-5マイクロ・インシュランス開発戦略の一貫として開発されたものです。

同社のナンディニ業務次長は、保険契約者用の同アプリの主要機能として、「ユーザーは自分の保険契約および保険金請求データのすべてに即座にアクセス可能です。同アプリは、保険契約者による保険金請求の届け出や請求書類のアップロード、請求手続きの最新状況の確認を可能にし、支払請求プロセスの簡素化を目的としています。また保険契約者は、アップリフトの医療機関ネットワーク情報にもアクセスできます」と説明しました。

同アプリは、アップリフトと北欧のソフトウェアサービス大手ティエト(Tieto)のインド拠点との共同で開発されました。2004年より開発提携した両社は、2011年にインターネットを用いたクラウドソリューション(UTTAM)の開発を開始し、アップリフトの業務と地域展開の拡大を目指してきました。同ソリューションは2012年から2015年にかけてラジャスタン州とマハラシュトラ州で展開され、48%の効率化と20%の業務コスト削減につながりました。また、保険金支払までの日数が(従来の45日から)5日へと大幅に短縮されました。今回の新たなモバイルアプリの導入により、アップリフトの効率化がさらに進み、サービスを提供する低所得層のためになることが期待されています。

同社のクマール・シャイラブ(Kumar Shailabh)専務理事は、「当社は、データやテクノロジーの活用を通じた効率化や意思決定の迅速化、保険契約者側の手続き効率化に熱心に取り組んでいます。新アプリを通じて、業務コストをさらに10%削減し、保険金支払請求の手続きの効率を40%改善することができると考えています」と述べています。

リリースイベントには、アップリフトの会員や提携パートナー、ドナー機関、ボンベイ証券取引所教育機関の職員や生徒など40名以上の人々が出席しました。会場となったボンベイ証券取引所教育機関は、金融IT(フィンテック)と金融包摂の教育において主導的な地位にあります。ICMIF基金のパヤル・アガルワル(Payal Agarwal)氏(国別プログラムオフィサー)が相互扶助の保険、ICMIFの5-5-5マイクロ・インシュランス開発戦略およびICMIF基金のインドにおける事業について発表を行い、続いてアップリフトのナンディニ業務次長が、同社の保険モデルの独自性について講演しました。また、アプリの公式始動は、ボンベイ証券取引所のアシシュ・クマール・チョーハン(Ashish Kumar Chauhan)マネージングディレクター兼CEOとアップリフトの会員が行ないました(写真参照)。

ICMIF基金のサビエ・パテル(Sabbir Patel)CEO兼マネージングディレクターは、「アップリフトが5-5-5戦略による支援を活用し、2021年までに50万人の低所得層の人々に安価で持続可能なマイクロ医療保険の普及を目指すうえで重要なツールとなるアプリを開発できたことを喜ばしく思います」 と述べました。

ICMIFは5-5-5マイクロ・インシュランス開発戦略を通じて、5カ国を対象に、5年間で新たに500万の低所得世帯(2,500万人に相当)に保険サービスを普及することを目標としています。インドにおけるプロジェクトでは、ICMIF加盟組織であるカナダのコーポレーターズおよびスウェーデンのレンスフォーシェクリンガーによる資金・技術援助の下、アップリフト・ミューチュアルズと共に、5年間で新たに50万人の人々にマイクロ医療保険サービスを提供する予定です。

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
記事日付 2017.12.22

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