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Maif(フランス)、走行時間連動型の自動車保険を組合員向けに開始

MAIF_Pay_as_you_Drive_APPICMIF会員団体のMaif(フランス)は先般、新しいタイプの自動車保険を発売しました。この保険は、「走行した時間だけ支払う(pay when you drive)」方式となっています。この「分単位」の保険商品は、同グループのイノベーションラボラトリーともいえる子会社アルティマ(Altima)を通じて発売されました。

この保険は、加入者が支払う定額の月額保険料で駐車中の基本的なリスク(盗難、火災、破壊行為など)が補償され、走行時間の分数に応じた料金部分で走行中の補償がカバーされます。Maifによると、標準的な車両を運転する「安全なドライバー」であれば、月額保険料は平均25ユーロで、走行時間の料金は1分あたり0.02ユーロとなります。

実際には、グローブボックスにアルティマの装置を取り付け、スマートフォン・アプリをダウンロードしたうえでGPSとBluetoothを起動し、装置をアプリと接続させます。アプリがリアルタイムで走行時間を記録します。Bluetoothを起動させないなどの不正があった場合、事故時の補償は支払われません。

「この保険商品は組合員からの要望がきっかけとなりました。これまで運転時間の少ないドライバー向けの商品がなかったためです。この商品向けの市場は存在し、現在のテクノロジーを使えばすぐに応えられるのです」と、Maifのグループマーケティング・ディレクターで、アルティマの取締役でもあるフローレン・ビラン(Florent Villain)氏は述べています。ビラン氏は、この商品の使い勝手の良い点として、次のように説明しています。「自分では何もする必要がないのです。車を走らせたら、装置がすぐに走行時間を計算してくれます。走行時間がたった20分なら、保険料は20分相当分で済むわけです。」

アルティマのマーケティング部長、エロディ・ドゥゴルス(Elodie Degorce)氏は、「これは、1日あたりの走行時間が20~30分程度のあまり運転しないドライバーを対象とした商品です」と述べています。つまり、週末しか車を使わない人や、近場を短時間しか運転しない定年後の人をターゲットとしています。ドゥゴルス氏によると、「フランスではドライバーの30%が年間走行距離が6,000 km未満となっており、1日あたり20分しか運転しない人であれば、保険料が20%節約できます。」

今回Maifが発売したような「走行時間と連動した」自動車保険は、フランスでは初めてです。走行距離や「安全運転度」に応じた保険商品はすでに多く発売されています。ドゥゴルス氏は、今回のMaifとアルティマによる商品は、こうした従来の商品とは異なるといい、「走行時間に着目している点が異なります」と話します。また、ドゥゴルス氏は、フランスのベンチャー企業であるWilovも昨年、走行時間に連動した自動車保険を発売したと述べています。しかし、Wilovの商品は24時間刻みであり、Maifのように分刻みの保険料設定には対応していません。

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
記事日付 2018.8.8

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