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初のG20保険フォーラムのパネルディスカッションにICMIF事務局長が参加

Shaun_Tarbuck_at_ICMIF_Conf_2017_-_speaking今年アルゼンチンを議長国として開催されるG20サミットでは、保険が金融・経済の安定成長を促進する社会保障機能を果たすとの認識の高まりを受け、G20サミットとしては初のG20保険フォーラムが開催されます。同フォーラムは2018年9月25~26日に同国パタゴニア地方バリローチェで開催予定です。【(注) 開催済み】

アルゼンチン保険監督庁のファン・パゾ(Juan Pazo)長官は、保険が果たしうる役割を確信し、保険に特化した会議を開催すべきだとして同国政府やG20首脳に根強く働きかけました。これをきっかけにICMIFとシンクタンクのジュネーブ協会の密接な連携の下でアジェンダが作成されました。ICMIF会員であるサンコール保険(Sancor Seguros)ラ・セグンダ(La Segunda)サン・クリストバル(San Cristóbal)アディラ(ADIRA)の4社もこのプロジェクトを支援し、フォーラムを後援します。サンコール保険グループのアレハンドロ・シモンCEOは、G20保険フォーラム執行委員会の4名の共同議長の1人を務めます。

ICMIFのショーン・ターバック(Shaun Tarbuck)事務局長(写真)は、9月25日(現地時間9時15分~10時45分)の開会セッション「強靭な経済の構築」に参加予定です。同セッションは、OECDの河野正道事務次長がモデレータを務めます。参加者は、資産・生計への影響を及ぼす自然災害、退職に備えた貯蓄の不足の事態、所得創出能力に影響する出来事など、一生を通じて直面する様々なリスクから個人・企業を保護するための金銭的保障による強靱化や安定化への取り組みにおいて、保険セクターが果たせる、または果たすべき役割について議論します。

パネリストは、そうしたリスクに対し、保険セクターが広範な保障を提供できておらず、それらが政府に転嫁されることが多く、公共財政のリスクとなり、財政再建の遅れをもたらす恐れがあるという状況について議論します。このG20保険フォーラム開会セッションでは、経済の成長や強靱化のためには、個人・企業が上記のリスクに対処しやすく、よりよい将来計画を策定できる状況を作り出す必要があり、そのためには保険商品のアクセス性や価格妥当性が不可欠となるという点について考察します。

また、マイクロインシュランスを含む保険の規制枠組みが、保険商品の開発と提供にいかに影響しうるかという討論テーマも予定されています。

ショーン・ターバック事務局長以外に以下のパネリストが参加します。

      • ロドニー・レスター(Rodney Lester)戦略国際問題研究所(CSIS)ノンバンク金融機関(NBFI)専門家
      • マヌエル・アギレラ・ベルドゥスコ(Manuel Aguilera Verduzco)マフレ調査部門最高責任者
      • マイク・マクガビック(Mike McGavick)XLグループCEO
      • 佐々木豊成 生命保険協会副会長
      • ギリシュ・クルカルニ(Girish Kulkarni)スターユニオン・第一ライフ保険社長兼CEO
      • マルコス・アイェラ(Marcos Ayerra)アルゼンチン証券取引委員会委員長

その他、パネルディスカッションでは、保険会社による安価な金銭的保障の提供を推進または阻害する可能性のある政策や規制措置の種類についても討論する予定です。また、必要な保険の保障に対する個人・企業の需要が不足している結果として起こると見なされることの多い、大災害時の保障不足や個人の退職前貯蓄の不足といった保障ギャップについても考察します。パネリストは、保険による保障や退職前貯蓄の必要性について社会全体で意識向上を図り、保障ギャップを軽減していく上で保険業界ができることは何かについて提案を行う予定です。

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
記事日付 2018.9.24