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活動の記録

2019年ICMIF総会における最初の基調講演者を発表:未来学の第一人者ロス・ドーソン氏

 

国際協同組合保険連合(ICMIF)は5月22日、2019年ICMIF総会(2019年11月12日~15日にニュージーランドのオークランドにて開催予定)における最初の基調講演者にロス・ドーソン氏を予定していることを発表しました。世界的に知られる未来学者であり、戦略アドバイザー、ベストセラー作家でもある同氏が、「相互扶助の価値創造の機会」と題して講演します。

相互扶助の価値創造の機会

世界が目まぐるしく変化し続ける中で、従来の構造や制度は大きく揺らいでいますが、新たな驚くべき可能性も提示されています。テクノロジーにより顧客関係のあり方は変わり、新たなビジネスモデルが可能になり、体験・透明性・持続可能性・公平性に対する社会の期待は増大し続ける一方で、ネットワーク経済においては価値創造体系がプラットフォームへとシフトしつつあります。「価値」は今や企業内にとどまらずにエコシステム全体で創出され、従来型の組織も次第にこうした変化を認識し、それに対応しつつあります。協同組合/相互扶助の保険組織の価値観、地域社会との深い関わり、および持続可能性重視の立場に鑑みれば、価値創造の新たなモデルへの大規模なシフトにより、協同組合/相互扶助の保険組織にとっては豊富な機会がもたらされることになります。こうしたシフトを先取りし、相互扶助の価値創造がグローバルなビジネスと社会の中心となるように革新し進化するためには、効果的かつ影響力のあるリーダーシップが求められています。

ロス・ドーソン氏

ロス・ドーソン氏は未来学の第一人者、基調講演者、起業家、そしてビジネス戦略の権威として世界的に知られています。彼は未来予測シンクタンクである「フューチャー・エクスプロレーション・ネットワーク (Future Exploration Network)」や、出版を手掛ける「アドバンスト・ヒューマン・テクノロジーズ(Advanced Human Technologies)」などの創業会長です。

世界中からの強い要望に応じ、同氏はこれまで6大陸にわたる30を超える国々にて政府やビジネスの指導者らに向けて未来についての基調講演を行い、世界中の有力機関において経営者教育プログラムを主導しています。彼は、現在第2版が出版されている『Developing  Knowledge-Based Client Relationships』、およびソーシャルネットワーキング革命を予見した、先見性ある『Living Networks』を含む4冊の書籍のベストセラー作家です。

ドーソン氏は、働き方の未来、クラウドファンディング、そしてEnterprise 2.0における世界のトップ・インフルエンサーの一人に選ばれています。彼はまた、CNN、ブルームバーグテレビジョン、スカイニューズ、ABC TV、ニューヨークタイムズ、ガーディアン、ワシントンポスト、Today and Sunrise ショーなど数多くのメディアにしばしば登場しています。

ICMIF総会についての詳細についてはこちらを、または同総会の様子は最新の動画をご覧ください。この動画では、前回のICMIF総会参加者が、会議に参加することにより得られた価値について語ったインタビューを紹介しています。また、議題に関するここでしか見られない情報も掲載しています。オークランドにおける会議のその他全般の様子も垣間見ることができます。

総会議題

総会では、テーマである「相互扶助の未来」に従って、保険における顧客所有型モデル(customer-owned model)の未来、またICMIFの会員団体がいかに持続可能な競争優位性を生み出しているかに焦点を当てて議事が進められます。現在インターネット上で仮議事日程の閲覧が可能です。

総会では協同組合/相互扶助の保険部門のリーダーに加え、世界中から外部有識者を招いてパネルディスカッションやプレゼンテーションを行う予定です。議題には以下の内容が含まれる予定です。

      • 急速に変化しつつある保険市場に呼応した運営の機敏性(アジリティー)と革新(イノベーション)の定着
      • 新たに生じている保険リスクと市場の不確実性への対応
      • 将来の顧客との関係性の維持
      • 責任ある企業としての運営と、持続可能な開発目標(SDGs)の各組織への取り込み
      • 顧客の幸福と健康の増進および社会的強靱性(レジリエンス)の向上
      • 経営の中核的目標の保障から予防へのシフト
      • 顧客体験の充実、デジタル化とテクノロジーを活用した顧客との関係強化
      • 新たな型の戦略的パートナーシップを通じたデジタルエコシステムにおける機会への対応
      • 組織リーダーによる新たなビジネス世界への準備、優れた若手の登用、協同組合/相互扶助組織の独自の価値の維持を通じ、当セクターの将来を形成

ICMIFヤングリーダー・プログラムを総会期間中に開催

2017年のICMIFロンドン総会におけるヤングリーダー・プログラムの大成功を受け、オークランドにて再度同プログラムを実施する運びとなりました。この独自のプログラムは、ICMIFの各会員団体において将来的に組織を担う一員として嘱望される若手職員を対象としたものです。同プログラム参加者はICMIF総会の参加費割引を受けられ、さらに参加者の関心事に合わせて用意されるネットワーキングイベントへ参加可能です。詳細については総会Webサイトにてご覧ください。同Webサイト上ではICMIFヤングリーダー・プログラム参加者らによるフィードバックを動画でご紹介しています。

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。
記事日付 2019.5.22