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レポート

最新のシグマレポート(スイス再保険):2020年に災害による890億米ドルの損失に見舞われた保険会社

Ob River Flood June 2015 Aerial View of same houses in vicinity of Nizhnevartovsk, Tyumen region, Russia. Aerial view of the residential area of the suburb of Nizhnevartovsk during the flood of 2015.

スイス再保険研究所(Swiss Re Institute)からの最新のシグマレポート(sigma report)によると、昨年の世界中で発生したすべての災害による保険損害額は890億米ドル(9兆7,900億円)であり、シグマレポートの記録で5番目に高いものとなっています。その内訳は、2020年の自然災害による世界の保険損害額が810億米ドル(8兆9,100億円)、人為的災害による保険損害額が80億米ドル(8,800億円)となっています。

二次災害による保険金支払額は、自然災害による保険損害の70%以上を占めており、主に激しい対流性暴風雨( Severe Convective Storms :SCS)と森林火災に起因するものでした。過去10年間ではSCSが二次災害による世界的な保険損害の半分以上を占めています。このような高額な損害を考え、今回のシグマレポートでは、SCSに焦点を当てています。

シグマレポートでは、2020年は一次災害による最大損失の可能性を思い起させる年であることに留意し、一次災害を忘れないように警告しています。特に、昨年の北大西洋ハリケーン・シーズンが非常に活発で、人口密度活動が少ない地域や保険の普及率が低い地域を襲ったのは偶然であったと指摘しています。

さらに、歴史的に見ても一次災害からの損害が増加する傾向を示しており、将来の最大損失シナリオも大幅に増加する可能性があることを示唆しています。たとえば、スイス再保険研究所は、最大損失を誘発するハリケーン・シーズンと複数の二次的災害が発生した年には、年間の保険損害額の合計が2,5003,000億米ドル(27兆5,000億円~33兆円)に達する可能性があると推定しています。

一次および二次の危険事象の結果に影響を与える根本的な要因は同じである、とシグマレポートは述べています。これには、社会経済的発展の変化や気候変動の影響が含まれます。一次危険は保険業界によって十分に注視されていますが、二次危険のリスクはそれほど留意されていません。リスク評価の取り組みは、二次的な危険を優先するようにバランスを取り直す必要があります。

スイス再保険研究所は、リスクが動的に変化する性質を考えると、現在および将来の潜在的な損害の規模を過小評価しないためには、過去を振り返るデータ分析ではなく、将来を見据えたデータ分析が最も重要であると指摘しています。そのためには、リスクモデルを構築する際に、現在の状況を適切に反映していない可能性がある過去のデータ観測に依存するのではなく、偏りをなくす必要があると述べています。

スイス再保険グループのチーフエコノミスト、ジェローム・ヘゲリ(Jérôme Haegeli)氏は次のように述べています。「2020年は、COVID-19のパンデミックによって引き起こされた世界的な健康危機と経済危機であったと記憶されるでしょう。しかし、COVID-19が社会や経済にとってのストレステストであったとしても、そこには賞味期限がありますが、気候変動にはそれがありません。実際、気候変動は、鉄砲水、干ばつ、森林火災などの二次災害の発生頻度を高めることで、すでに目に見えるようになっています。」

さらに、ヘゲリ氏は「自然災害のリスクは増大しており、気候変動はそれらを著しく悪化させるでしょう。これは、二酸化炭素排出量を劇的に削減しながら、壊滅的な損失から地域社会をよりよく守ることが緊急課題であることを示しています。世界経済の回復にあたって緑化などの緩和策が講じられない限り、社会的コストは将来増加するでしょう。」と続けました。

そして、「世界の多くの地域では、一次および二次の災害の両方の想定損害額について、保障の空白部分を埋める必要性があります。再保険会社は、人々や企業、社会がより回復力を持つようになるために、より多くのことを行うことができます。」とヘゲリ氏は締めくくりました。

スイス再保険の自然災害部門の責任者であるマーティン・ベルトッグ(Martin Bertogg)氏は、次のように述べています。「近年、SCS、洪水、森林火災などの二次災害による損害が増加しています。一次災害と2020年も同じように損害額が上昇する傾向にあり、そのピーク時の損害額の可能性を改めて認識させられます。この2つの危険タイプは、人口増加、被災地域の資産価値の増加、気候変動の影響など、損失をもたらす同じリスク傾向の影響を受けています。これは、気候変動に伴い、将来の最大損失シナリオも大幅に増加する可能性があることを示唆しています。」

さらにベルトッグ氏は次のように続けています。「2020年のハリケーン・シーズンでは、記録的な30の名前付き暴風雨が発生し、そのうち12の暴風雨が米国に上陸したことで、さらに記録が更新されました。保険業界では210億米ドル(2兆3,100億円)の保険金が支払われました。しかし、信じられないことに、私たちはそれを幸運にも逃げられたと考えています。」

最後に、ベルトッグ氏は「リスクの動的な性質を考えると、再保険会社のリスクモデルは、損害の潜在的な大きさを評価する際に、過去のデータ観測に依存するのではなく、気候変動、都市化、社会経済的インフレなどの将来的なリスクの傾向ををますます考慮する必要があります。」と述べました。

レポートをダウンロードする

※ 文中の金額は1米ドル=110.00円で換算

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

https://www.icmif.org/news_story/latest-sigma-insurers-hit-by-usd-89-billion-of-losses-from-disasters-in-2020/

掲載日付2021.3.30