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デジャルダン(カナダ)は、2040年の正味ゼロ排出量に焦点を合わせました

 

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カナダのデジャルダン・グループ(Desjardins Group)は、2040年までに、自社の広範な事業活動とエネルギー、輸送、不動産という炭素集約型の3つの主要セクターへの融資活動及び自社投資においてネット・ゼロ排出量を達成するという野心的な行動計画を発表しました。

組合員や顧客の間で気候変動対策への期待が高まっていることを受けて、この計画は2017年以降に実施されている具体的な施策に基づいて気候変動対策と適応策を加速し、この分野でリーダーシップを発揮したいという組織の意思を反映しています。

「気候変動は、環境的、社会的、経済的な影響を及ぼすことを否定できません。私たちの行動が、私たちの子供たちのために地球の未来を形作ることを知っています。だからこそ、公正なエネルギー転換を支援し、低炭素経済への道を導くための取り組みを強化する必要があります。」とデジャルダン・グループの社長兼CEOのガイ・コーミエ(Guy Cormier)氏は述べています。

2040年までの計画の最初の5年間、デジャルダンは次の約束をしました。

  • 炭素集約型セクターの大企業に焦点を当て、以下の支援を行う。
    • 堅実な環境、社会、ガバナンス(ESG)パフォーマンスを示すこと。
    • 気候リスクの変動要因。
    • 温室効果ガス(GHG)排出量を削減するための信頼できる目標の設定。
  • 以下の方法で再生可能エネルギーセクターへのサポートを強化する。
    • エネルギー企業への貸付において、再生可能エネルギーに割り当てられるシェアを2020年の24%から2025年には35%に引き上げる。
    • 再生可能エネルギーインフラ(renewable energy infrastructure)に関する20億カナダドル(1,752億円)の投資ポートフォリオを構築する(2020年に比べて66%の増加)。
    • 有機廃棄物(主に農業から)を再生可能エネルギー(バイオメタン化)に変換するための5つの開発プロジェクトに財政的支援を提供する。
  • 約100の主要サプライヤーと協力して、サプライチェーンの二酸化炭素排出量を徐々に削減する。また、デジャルダンは最近、ESG要因を含むように調達方針を更新した。
  • 持続可能な開発の原則について職員を訓練し、デジャルダンの750万人の組合員と顧客をよりよくサポートできるようにする。2023年までに、デジャルダンの48,000人の従業員のうち85%がこの必須のトレーニングを修了する予定となっている。責任投資商品を設計または販売する職員は、顧客への情報提供を支援するための特別のトレーニングを受ける。

「デジャルダンでは、組合員と顧客が十分な情報に基づいて意思決定を行えるようにサポートしたいと考えています。そのための方法の1つは、環境負荷を改善する製品やサービスを提供することです。私たちの計画とこれまでに取った行動を通じて、気候危機に関する懸念に対処しながら、組合員と顧客の経済的ニーズに応えています。」とコーミエ氏は付け加えました。

デジャルダン・グループは、これらの野心的な目標を達成できると確信しており、最新の科学に基づく気候研究と知識を用いてその進捗状況を追跡します。当団体は、「炭素会計財務パートナーシップ」(Partnership for Carbon Accounting Financials)に参加し、認められた方法を使用してGHG排出量(貸付および投資活動)を正確に測定しています。

※ 文中の金額は1カナダドル=87.60円で換算

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

https://www.icmif.org/news_story/desjardins-focused-on-net-zero-emissions-for-2040/

掲載日付2021.4.27