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2021年の米国の自動車保険会社ランキングで相互保険会社が健闘

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J.D.パワー2021年米国自動車保険調査(JD Power 2021 US Auto Insurance Study)で、アメリカの11地域の自動車保険会社の中で、相互保険会社が顧客満足度の高さでトップにランクされました。

今年で22年目となる、世界的なデータ・分析会社であるJ.D.パワーの年次調査では、顧客満足度を「保険金請求手続き」、「契約情報」、「対応( interaction)」、「保障提供」、「 価格」の5つの要素(アルファベット順)で調査しています。。この調査は、自動車保険の顧客38,938人のからの回答に基づいており、2021年2月から3月に実施されました。

2021年の調査によると、自動車保険業界は、COVID-19のパンデミックの際に発生した走行距離の急激な減少に対処するため、2020年に180億米ドルを超える自動車保険料を顧客に自主的に還元しました。この歴史的な救援活動の規模にもかかわらず、自動車保険会社に対する全体的な顧客満足度は、4年連続で改善されたの後、横ばいとなっています。

この調査では、11の地域で自動車保険に対する顧客満足度を測定しています。各地域の自動車保険会社の中では、相互保険会社と会員制保険会社が最高ランクの自動車保険会社となりました。

ICMIF会員のシェルター保険(Shelter)とワワネサ保険(Wawanesa)は、それぞれ中央地域およびカリフォルニアの地域で最高ランクの自動車保険会社となりました。

地域別の最高ランクの保険会社と評価点数は次のとおりです。

カリフォルニア: ワワネサ保険(853)(2年連続)
中央地域 シェルター保険(856)
フロリダ ステート・ファーム(848)
大西洋岸中央地域 NJM保険(867)
ニューイングランド アメリカ・ミューチュアル(867)( 9年連続)
ニューヨーク:ステートファーム(859)(2年連続)
北東地域:エリー保険(857)
北西地域:ステートファーム(844)
南東地域:ファームビューロー保険・テネシー州(883)(10年連続)
南西地域:アメリカンファミリー(850)(2年連続)
テキサス:テキサスファームビューロー(850)(10年連続)

ICMIF会員団体のシェルター保険とワワネサ保険が地域のトップランキング

シェルター保険は、中央地域の自動車保険会社の中で顧客満足度が最も高く、シェルター保険がこの栄誉を受けたのは4回目です(2016年、2018年、2019年、2021年)。シェルター保険はすべての要素で高い評価点数を獲得し、価格、保険金請求手続き、契約情報で1位となりました。

シェルター保険のマット・ムーア(Matt Moore)最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「これは、当社のエージェントと従業員が、日々、最高のサービスを提供するという、私たちの基本理念を実践しているの証です。」

同社のランダ・ローリンズ(Randa Rawlins)社長は、次のように述べています。「今回の受賞は、社員や代理店の努力と集中力の賜物であり、感謝しています。また、当社に信頼を寄せてくださるお客様にも感謝しています。私たちは、最高のサービスを提供するために、常に自分自身に高い期待を寄せています。」

ワワネサ保険は、2年連続でカリフォルニアの自動車保険会社の最高の顧客満足度ランキングを獲得しました。853点(1,000点満点)で、地域平均を37点上回りました。同社は、カリフォルニア地域における価格、保険金請求手続き、保障提供、契約情報、および対応の5つの要素すべてにおいて、顧客満足度のトップを獲得しました。

ワワネサ保険は、カナダに本拠を置くワワネサ相互保険グループ(Wawanesa Mutual Insurance)の米国部門で、カナダと米国で200万人以上の契約者に保障を提供する北米の多角的な保険会社です。現在、カリフォルニア州とオレゴン州で自動車保険とレンタカー保険(renters insurance) を提供しており、1975年からカリフォルニア州で自動車保険と財物保険を顧客に提供しています。

「今年は特に、COVID-19のパンデミックの影響でストレスが溜まっているので、お客様とのあらゆるやり取りが、困難ではなく、より簡単に生活に役立つようにしたいと考えています」「この賞を2年連続で受賞し、カリフォルニア地域の5つの分野のすべてで1位になったことを光栄に思います。お客様への献身と、私たちが行うすべてのことにおいて私たちの価値観を実践してくれた従業員に感謝します。」と、ワワネサ保険のクリス・ヘン (Chris Henn)社長は述べています。

ヘン氏は、次のようにも述べています。「価格と保険金請求手続きの分野で1位を獲得したことは、お客様にとって最も重要な時に、最も重要な場所で、高レベルのサービスを提供していることを示しています。そして、それらを人々が妥当だと考える価格で提供していることを示しています。」

2021年における主な調査結果

  • 全体的な満足度が停滞:自動車保険会社に対する全体的な顧客満足度は、835点(1,000点満点)と、1年前と変わなかった。自動車保険の顧客満足度が対前年比で改善しなかったのは、2017年以来のこと。
  • 保険会社のコミュニケーションの失敗:価格が今回の調査で最も低いスコアとなっているが、前年比では最も高い評価点数であった。対応に対する満足度の大幅な低下に影を落としている。チャット機能やメール機能で構成されたオンライン支援チャネルへの満足度は、前年比12ポイント減少した。コンタクトセンター(-5ポイント)、ウェブサイト(-3ポイント)、ローカルエージェント(-1ポイント)でも評価点数が低下している。
  • COVID-19救済措置への顧客認識:2021年3月の時点で、自動車保険の顧客へCOVID-19による保険料軽減措置をとっていたのは、自動車保険会社の52%であった。これらの救済措置を認識している顧客の間では、全体的なブランドの印象は著しく高く、保険契約更新においても反映された。
  • パンデミックがテレマティクス成長の起爆剤に:自動車保険の顧客の3分の1以上(34%)が、「テレマティクス技術を使用して顧客の運転パターンを追跡し、安全運転に基づく割引を含む使用量ベース保険( usage-based insurance 、UBI)を試してみたい。」と回答している。現在、顧客の16%がすでにこの技術を使用していると回答している。これは、5年前の2倍の量であり、前年比では最大の増加となっている。
  • 保険料の値上げを気にせず契約乗り換え:自動車保険の顧客のほぼ半数(45%)が、200米ドル(22,000円)以下の節約であっても契約を乗り換えると回答している。保険料の値上げにより最近契約を乗り換えた人のうち、57%が200米ドル(22,000円)以下の値上げで切り替えている。

※ 文中の金額は1米ドル=110.00円で換算

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

https://www.icmif.org/news_story/clean-sweep-for-mutuals-in-2021-us-auto-insurer-rankings/

掲載日付2021.6.21