AOA

ICMIFサイトへ

レポート

ガイ・カーペンター(賛助会員)は、2022年1月の再保険契約更改に関する報告で、進化する市場が多様な結果になったことを指摘しています

Connected polygons plexus vector background, digital data visualization. vector illustration

最近発表された、ガイ・カーペンター(Guy Carpenter、賛助会員)の「2022年1月の再保険の更新:進化する市場」によると、1月1日の更改は、再保険会社が継続中かつ新らたな課題に対応して、特定セクターに対するリスク許容度と価格設定基準を調整したため、健全で進化する市場を反映したものでした。それにもかかわらず、市場参加者がダイナミックな市場環境の中で効果的な取引を行ったことにより、出再者の条件提示後、大部分のプレースメントは最終的に整然と完了しました。

報告書は、絶えず変化するリスクの状況に対応するために、この部門が進化・成長する能力を再び証明したことを示しています。

報告書の主なポイント:

  • 契約更改時の最も重要なマクロ的な影響は、気候変動、コア・インフレ、社会的インフレ、ほとんどの種目における継続的な料率の上昇、および大規模災害の発生頻度と被害の深刻さの高まりなどであった。
  • 再保険者は、各出再者独自のプレースメント特性への差別化を拡大した。これには、基礎的なリスク、損害経験、保険金支払い成績、経営陣の力量、事業戦略、価格設定と仕組みの妥当性、および出再者との関係の深さが含まれる。
  • 条件は、支払いが発生していないプログラムと支払いが発生したプログラムの間で二分した。
  • 再保険キャパシティは多くの種目に対して十分であったが、レトロセッションや、支払いが発生した下位のキャタストロフ・レイヤーやアグリゲートなど、プロパティの一部のコンポーネントで制約が発生した。サイバー・アグリゲートのキャパシティも限定的だあった。
  • 契約の更改は、通常のタイミングから最大14日遅れで行われ、更改期限まで残り2週間(およびそれより少ない営業日数)で、あわただしい動きが発生した。更改が遅れた主な要因は、プライシングモデルやキャパシティ割り当てに影響を与えるリスクビューの変化、資本/損失見積もりに関する不確実性、および非常に遅いレトロセッションの更改であった。
  • 損害再保険の更改は概して順調に進んだが、サイバー・アグリゲート、衝突、支払いが発生したエクセスロス・プログラムなど、いくつかの分野に圧力が見られた。
  • Guy Carpenter Reinsurance Composite Indexは、世界で1,000億米ドル(11兆4,400億円)を超える大規模な損失を計上した後でも、2021年のコンバインド・レシオは100%を下回り、再保険会社の自己資本利益率が10%近くになると予測している。
  • Guy Carpenter Global Property Catastrophe Rate-on-Line Indexは10.8%増加した。

重要な契約更改の解説を読みいただき、ここから報告書をダウンロードしてください。

※ 文中の金額は1米ドル=114.49円で換算

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

https://www.icmif.org/news_story/guy-carpenter-january-2022-reinsurance-renewal-briefing-notes-an-evolving-market-leads-to-divergent-outcomes/

掲載日付2022.1.19