ICMIF財団は、ベルギーの協同組合保険事業者でありICMIF会員でもあるP&Vグループが、今後3年間、UNDP（国際開発計画）が主催するICMIF保険イノベーション・チャレンジ（IIC）を支援するため、年間5万ユーロ（5万4000米ドル）を寄付することを表明しました。この寄付により、P&Vグループは、新興市場における包摂的保険ソリューションと相互扶助モデルの長期的な発展に投資する会員ネットワークの拡大に加わります。

　P&Vグループは、ICMIF財団の長年のパートナーであり、相互扶助型マイクロインシュランスの強化に向けた活動を早期から支援してきました。ICMIFの「5-5-5相互扶助型マイクロ保険イニシアティブ」では、資金提供だけでなく、インドやケニアなどでのピア・トゥ・ピア交流ミッションへの参加を通じて技術的専門知識も提供してきました。今回の新たな取り組みは、相互扶助／協同組合セクターにおける国際協力と連帯の実績をさらに強化するものです。

現在進行中のIICは、アフリカとアジアの相互保険会社と協同組合保険者が、低所得者層、気候変動の影響を受けやすい人々、そして十分なサービスを受けていない人々のニーズを満たす、手頃な価格の保険ソリューションを設計、試験、そして拡大できるよう支援することに重点を置いています。このプログラムは、南から南への技術支援プラットフォームを通じて、地域におけるイノベーションを支援し、組織能力を強化し、ピアラーニングを促進します。このプラットフォームは、グローバル・サウスの主要な相互保険会社と新興イノベーターを結び付け、実践的な経験を共有し、持続可能な保険モデルを共同開発することを目的としています。

P&Vグループ経営委員会委員長のヒルデ・フェルナイレン氏は、この取り組みについて次のように述べています。「金融セクターにおける協同組合は、より結束力のある社会を築き、少数ではなく多数が恩恵を受ける経済を育む上で重要な役割を果たすことができます。P&Vグループは、仲間がスキルとリソースを構築し、地域社会への貢献を向上させ、長期的に力強く成長できるよう支援できることを誇りに思います。IICの魅力は、国を超えて相互扶助組織が協力し合い、成功事例を共有する点にあります。支援を提供するだけでなく、協働し、地域の現実に根ざしながらもグローバルな経験によって豊かにされたソリューションを創出することが重要なのです。」

　IICは設立以来、ケニア、マラウイ、スリランカ、フィリピンの相互保険会社が6万5000人以上の個人を保険でカバーできるよう支援してきました。また、3万7000人以上がマイクロ保険と金融保護に関する研修・教育プログラムに参加しました。これらの取り組みは、世界的に深刻な格差に対応するものです。低所得国では、約90%の人々が依然として保険に加入していません（Microinsurance Network、2024年）。また、新興市場における相互保険会社の保険市場シェアはわずか2.7%であるのに対し、高所得国では30%を超えています。

　P&Vグループは、これまでにIICへの資金提供を約束している他の17のICMIF会員およびパートナーに加わります：CAMIC（カナダ）、Co-operators（カナダ）、Farm Mutual Re（カナダ）、Gore Mutual（カナダ）、HD Mutual（カナダ）、Nova Mutual（カナダ）、PEI Mutual（カナダ）、Portage Mutual（カナダ）、Stanley Mutual（カナダ）、Wawanesa（カナダ）、Unipol SpA（イタリア）、CARD Inc（フィリピン）、PPS（南アフリカ）、Folksam（スウェーデン）、OneFamily（英国）、Guy Carpenter（米国）、およびPennsylvania Lumbermens Mutual（米国）。

　P&Vグループの支援は、他の援助提供者と合わせて、何千もの家族の保険へのアクセス拡大、相互扶助組織の組織能力の強化、技術支援の深化、そして十分なサービスを受けていないコミュニティにおける保護の格差を埋めるための相互協力的ソリューションの力の実証に役立ちます。

P&Vグループについて

　P&Vグループは、個人、自営業者、企業、団体向けに保険ソリューションを提供する、ベルギーの協同組合系保険グループです。同グループは、Viviumブランドの独立系保険ブローカーとP&Vブランドの専属代理店ネットワークを通じて、商品とサービスを提供しています。法的保護保険（リーガルプロテクション）は、独立系品質ラベルArcesの下で開発され、ブローカーと代理店の両方を通じて提供されています。

　P&Vグループは長年にわたりICMIFの会員であり、協同組合の価値と社会的責任の実現に尽力しています。ICMIF財団とのパートナーシップを通じて、P&Vグループは「5-5-5相互扶助型マイクロ保険戦略」などの世界的な取り組みを支援し、新興市場における相互扶助・協同組合保険組織の強化に資金と専門知識の両方で貢献してきました。