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サンコール保険グループ(アルゼンチン)が新型コロナウイルスのパンデミック時に会員とコミュニティを支援する組織変革に注力

新型コロナウィルスに端を発した危機により、ICMIF加盟の協同組合保険会社であるSancor Seguros Group (アルゼンチン/以下、「サンコール保険グループ」)は、社会と自社業務における自らの役割を再考するようになりました。

この変化はトップのコミットメントおよび取り組みの体系化を意味しており、まず、企業の部門長とマネージャーで構成する「危機委員会」を設置したことから始まります。政府の法令に従って24時間年中無休で活動するこの委員会は、組織内のリスク領域を特定し、取るべき適切な措置を従業員に周知しました。

サンコール保険グループのCSRマネージャーである Betina Del Valle Azugna氏は、「在宅勤務用の設備を2,900人の従業員に提供するだけでなく、多くのブローカーが存続できるようにデジタル化の支援をするなど、ビジネス全体のフォーカスを変える必要がありました」と語りました。

従業員は抱えるリスクに応じて徐々に在宅勤務が認められるようになり、同時に組織と従業員の双方向コミュニケーションを図るためのソーシャルネットワークが設定されました。

サンコール保険グループはまた、ロックダウン中に従業員に寄り添い、従業員を力付け、従業員とその家族を配慮する方法を探りました。テクノロジーによる健康・予防についてのアドバイスの共有に加え、退職者を含む全従業員とその家族にインフルエンザワクチン接種の機会が与えられました。

  コミュニティに手を差し伸べる

サンコール保険グループの本店は、同国の内陸部に位置する人口2万4,000人の都市スンチャレスにあります。スンチャレス市との共同行動において、サンコール保険グループは住民に無償で「コール・ザ・ドクター」のサービスへのアクセスを提供しました。このサービスにより、スンチャレス市は全住民に開放されたビデオによる医療相談サービスを行なう全国最初の都市となりました。このサービスが開始されて以来、電話数が著しく増加し、公衆衛生システムに対する要求を減らすのに役立っています。

サンコール保険グループの科学技術インキュベーター/アクセラレーターであるCITESでスタートアップが設立され、スンチャレスの医療専門家のためのマスクフレームの3Dプリントなど、新型コロナウイルスからの救済の努力を支援しています。

さらにサンコール保険グループは、アルゼンチンの乳業労働者協会とともに、設備の整った集中治療室(16床)の設置に資金を提供しました。

  バリューチェーン全体を通じた存在感

前述のようにサンコール保険グループは、新型コロナウィルスに伴うロックダウンの経済的悪影響を最小限に抑え、保険契約者と潜在顧客の両方に対する支援を維持するために、商業戦略を採用しデジタル技術を使用した新しい戦略も導入しました。そのために、管理手続きあるいは企業が労災補償委員会に提出しなければならない文書のデジタル化を促進するために、デジタル決済システムの採用など必要なすべてのデジタル化プロセスが加速されています。

サンコール保険グループのバリューチェーンは、主に医療提供者、薬剤師などで構成されています。同グループは会員と協力して、彼らが仕事の質を維持できるように働いてきました。アルゼンチンのパンデミックで現在ホットスポットとなっているブエノスアイレスで、サンコール保険グループはすべての医療提供者とオンラインで連携して、新型コロナウイルス患者(少なくとも呼吸器の問題を伴う患者)に関連する検査や治療の迅速化と簡素化を実現しました。その目的は事態に迅速に対処することであり、医療プロセスにおける役所仕事を避けるため、必要なすべての医療行為を最初に行い、後で当局に通知する裁量を確保することにあります。

医院が閉鎖されたことを踏まえサンコール保険グループは、医薬品協会と直接協力して、通常の投薬に必要な処方箋を受け取ることができるようにしています。サンコール保険グループは、薬局と協力して処方箋の手続きを簡素化しました。現在では、医師が発行した処方箋のWhatsAppの写真や電子メール、あるいは通常の処方箋原本の確認の必要性に代えて印刷した処方箋を受け付けています。これは、人々が普段服用する薬の配送が滞ることを避けるのを目的としています。このようにして、例えば糖尿病や高血圧の患者は治療を続けることができます。

  従業員による金銭の寄付

また、サンコール保険グループの従業員と役員は、新型コロナウィルスのパンデミックに対して医療支援の観点からできる限り適切な方法でスンチャレス市が備えることをを目指す「スンチャレス市新型コロナウィルス保健プラン」の枠組みの中で、資金面の貢献を行ってきました。196万6,200アルゼンチンペソ(約318万円)に達したこの寄付は、サンコール保険グループの従業員によって任意に行われたものです。

「スンチャレス市新型コロナウィルス保健プラン」の実施には約2,000万アルゼンチンペソ(約3,240万円)の投資が必要です。アルミカル・ゴロシト病院の必要な改善を行い、医薬品、器具、洗浄エレメント、使い捨て消耗品の購入に充てられます。これらはいずれも、国の保健省が定義した要綱の遵守を確実にするために必要なものです。

「この連帯行動に参加してくれたサンコール保険グループには特に感謝しています。命を救うという私たちの第一の目的を達成するために、私たちは可能な限り最善の状態にいられるように力を合わせるときです」と、サンチャレス市長のGonzalo Toselli氏は語りました。

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

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