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LB保険グループ(デンマーク) ダイバーシティの面で時代を先取りする

今年初めに公表された2019年の結果によると、デンマークのICMIF会員であるLB保険グループLB Forsikring)では管理職の49%が女性でした。この数値は、デンマークの金融セクター経営者協会に加盟する企業の平均を20%上回っています。

サステナビリティに関するウェブサイト「Sustain Report」の最近のインタビューで、CEOのアンネ・メッテ・トフテゴー氏(写真)は、理由は組織の企業文化にあると考えていると述べています。

「個人だけではなく組織全体としても成功しなければなりません。このような職場環境は男女ともに魅力的であり、LB保険グループでは常にジェンダーの多様性がありました。管理職の男女比について具体的に見てみると、私たちはおそらく常に時代を少し先取りしてきたと言えるでしょう。」

「男女比に重点を置く組織があまり一般的でなく、金融の世界では特に非常に少ない時代に、私たちの組織には、周囲にいる才能ある女性に本当に注目した先見の明のある男性のリーダーがいました。女性であるからではなく才能があることによってです。これにより、私たちは今日、管理職の男女比が50対50という文化を作り出しています。私たちの信念は、優れた文化と有意義な目的がジェンダーの多様性を生み出すことに大きく関与するということです」とトフテゴー氏は結論付けています。

2019年のLB保険グループの全従業員のうち、スタッフの58%、管理職の49%、理事の33%が女性でした。

LB保険グループの理事会での男女比は、以前はデンマークの他の金融サービス部門と同じ22%でした。しかし、トフテゴー氏は、すべての従業員と会員が、理事会に参加する従業員代表を選ぶ最近の選挙プロセスに関与することに熱心でした。理事選挙の前に、誰に投票するかを決める際には、すべての人がダイバーシティを重要な要素として考えるように促されました。

トフテゴー氏は、男女ともに立候補者の数が多いほど、より多くの女性が選出されるか、あるいは少なくともプロセスに関与する可能性がより高まると考えました。以前は男性3名が従業員代表を務めていましたが、前回の選挙後は男性2名と女性1名が選出されました。従業員代表の平均年齢も下がりました。

トフテゴー氏によると、信頼はLB保険グループのリーダーシップ文化の重要な一部であるといいます。従業員が信頼されていると感じていれば、他の人も自分を助けてくれると信頼し、お返しにその人たちを助けることができると、彼女は信じています。このことは、たとえ自分が典型的なリーダーの基準に合わないと感じたとしても、従業員がリーダーになれると考えることを恐れない組織文化を作り出します。トフテゴー氏は、この種の組織文化の創造はトップから始めなければならず、従業員は組織のマネジメントを信頼し自信を持たなければならないと考えています。

LB保険グループにとって、あらゆる形態の多様性は本質的に幅広い知識と見解があることを意味するため、組織に非常に大きな価値を提供しています。しかし、LB保険グループにとって、議論は単に男女比よりも文化と能力に集中しています。

デンマークの金融サービスニュースサイトFinanswatchとの別のインタビューで、トフテゴー氏は、男女間の平等な比率は、管理職にさらに幅広い多様性を組み込むための良い出発点を提供すると信じているとして、次のように語りました。「私の個人的な希望は、このことをきっかけにダイバーシティについてもっと広く話すことです。 ダイバーシティは性別とは異なります。」

Finanswatchのインタビューの中で、トフテゴー氏はLB保険グループが英語で作成した新しいITシステムの導入例について話しています。多くの従業員は英語が上手に話せますが、全員が新しいITシステムを理解し導入するのに十分な英語力を持っているわけではありませんでした。このことは、ダイバーシティにはデンマーク語とは異なる母国語を使用することも含まれる可能性があるという事実をを浮き彫りにしました。このほか、組織のダイバーシティを拡大する上で考慮すべき要因としては、年齢、教育、民族、地理などが挙げられます。

トフテゴー氏は、マネージャーの最重要課題は、従業員の潜在能力を引き出し、個々の従業員が成長できる余地を創出することであると考えています。彼女は、性別や年齢などに代えて、人々の能力に着目する経営チームが組織には必要であると考えています。新しい人材を探す際に心を開くことは同様に重要であり、トフテゴー氏のもう一つの確固たる信念です。

LB保険グループの従業員が自分の職場環境をどのように見ているかについての最近の従業員調査では、業界でも最高の仕事の満足度を持ち、満足度も上昇していることが示されています。トフテゴー氏は、これは「男女比と仕事の満足度を同等と見なせるからではなく、私たちの職場文化が従業員に満足を与えているためであり、私たちがダイバーシティを持っているからでもある」と信じていると言います。

そして、LB保険グループの組織内のダイバーシティの増進がもたらしたもう一つの非常に良い結果は、より良い議論と新しいアイデアであると、トフテゴー氏は考えています。トフテゴー氏は、「私たちは最近、新たな『目的』を立ち上げました。それは、保険を不要にするということです。 私たちは、何か悪いことが起こった場合に保険金を支払うよりも、そもそも損害の発生を防ぎたいのです」と述べました。

 

ICMIFサイトの英語ニュース記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

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