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ICMIFブログ記事から:「SNACK」のジャーニー/人を中心としたイノベーションの推進 - NTUC Income イノベーション部門責任者 Max Tiong Oon Choon

シンガポールのICMIF会員 NTUC Income(以下、「インカム社」)のイノベーション部門責任者である Max Tiong Oon Choon 氏によるこの最新のゲストブログを共有できることをうれしく思います。この記事は本来同氏のLinkedInのページのために書かれ公開されたものであり、繁栄する社会的企業であるインカム社による真に革新的な商品の開発プロセスの優れた事例として、ICMIF会員の利益のために複製されています。なお、当記事はインカム社の寛大なご許可をいただき、ICMIF会員のためここに公開されています。
We are pleased to share this latest guest blog from Max Tiong Oon Choon, Head of Innovation at ICMIF member organisation NTUC Income (Income) in Singapore. The article was originally written by Max and shared on his LinkedIn page and it is reproduced here for the benefit of ICMIF members as a great example of the development process of a truly innovative product by a thriving social enterprise. The article is shared here with the kind permission of Income.

 

経済力に関係なく誰もが何らかの形で保険に入れる世界で暮らしたいとしたら、私たちは何を作る必要があるでしょう?私たちは保険に従事しているのですから、日常生活と結びつく楽しい何かを作ってみませんか?

そして、私たちはやってしまいました!10か月にわたる消費者調査、イテレーション(注:一連の工程を短期間で繰り返す、アジャイル開発のサイクル)、データ分析、そして多大な労力を費やした後、私たちはついに SNACK by Income の正式発売を発表しました。これは保険と保障にとって本当に新鮮な体験です。SNACKは、日常のライフスタイルの行動にシームレスに統合する、一口サイズで累積可能な初の保険です。

あなたが、ジョギングに行く、食事を注文する、公共交通機関を利用する、あるいはクレジットカードで支払うたびに、それについて考える必要さえなくいつの間にか自動的にあなたの保険を累積することを想像してみてください。不幸にも保険金請求をすることとなった場合、あなたは家族のために最大で20万シンガポールドル(1,540万円)相当の死亡または完全高度障害に対する給付を受けられるでしょう。

  人を重視し、顧客中心であり続ける

保険の購入は非常に個人的なプロセスであり、私たちが話をしたほとんどの人は、保険加入に関してそれぞれ異なった経験をしています。私たちは調査し、インタビューしました。私たちは(たくさん)話しをしました。ユーザー検証の第1フェーズのインタビュー対象者に、SNACKのコンセプトを紹介したとき、日常生活を送るだけで簡単に購入できることから、保険を単純化しすぎてその重要性を薄めているように見えるかもしれないと心配でした。

しかし、結果は勇気づけられるものでした。インタビュー対象者はこのコンセプトを気に入り、すぐに発売して自分への恩送り(paying it forward to themselves)を始められるようにしてもらいたいと私たちに言いました。この「自分に恩送りする」というインタビュー対象者が口にした表現が、それ以来私を捉えました。「保険に加入できるだけの安定収入を得るまで待つ」という考え方の代わりに、今や人々はできるだけ早く自分の将来に対し責任を持ち、保障を行なうことができます。私たちは今、この願いを叶える責任があります!

このプロジェクトを最初に開始したときを振り返ると、この道が私たちをどこに導くのか私たちは知りませんでした。ほぼ10年間イノベーションに携わってきたので、私がイノベーションに伴う不確実性に居心地良さを感じているとほとんどの人は思うでしょう。しかし、業界の状況を変える可能性のあるプロジェクトに着手するたびに、自分が何をしているのかわからないまま、いまだに怖くて背筋がゾクゾクします。

このような顧客インタビューを実施する際の課題は、テクノロジー、戦略、規制など、既存の境界について完全にオープンな心を保つことです。私たちの目標は、埋めるべきギャップを見つけることでした。

集められた洞察から、必要なのは単なる新しい保険商品ではなく、いつ、どのくらい、どれだけの期間にわたって保険をかけたいかについて消費者に柔軟性を与え、それにより顧客の新たな思考傾向を標的とし未開拓の顧客体験を提供するというビジネスモデルを通して保険を購入するまったく異なった方法であることを私たちは理解しました。

  思考の多様性:周囲の人々から学ぶ

私たちが経営陣に対し、少額の保険料を支払うことで小口保険を累積するというSNACKの提案を最初に提示したときのゾクゾクする感覚を今でも覚えています。「これはあまりにもクレイジーではないか?」とか「今が正しいタイミングなのか?」といった質問が私の頭に飛び込み続けました。経営陣との最初の会話を思い起せば、私たちはイノベーションが私たちのビジネスを混乱させるものと見なされる場合があることにつき議論しました。私たちが「それ」をしなかった場合、他の誰かが「それ」をするであろうこと、そしてそうなっては手遅れかもしれないということについて、私たちは同意しました。

現在、私たちのシニアリーダーシップチームは、今日のビジネスを革新する役割を組織全体に与えており、したがって、私たちの役割をさらにエキサイティングなフロンティアに進化させ、#BeTheChangeと明日の革新的なビジネスモデルの特定を可能にしています。 SNACKに関して、私たちにアイデアがあることはわかっていましたが、それで十分だったでしょうか?イノベーションは人が中心であるという私たちの信念を維持しながら、私たちはオープンマインドを保ち、他の業界のパートナーを含む多様な経験を持つ私たちの周囲の人たちからの考えを集めました。

革新するためには時々、私たちが実際に何をしているのかよりも、私たちが知らないことについてもっと多くを認めなければならないことがあります。実際、私は毎日チームのメンバーから学んでいます。(彼らは素晴らしいです!)

私にとって、インカムのデジタル・トランスフォーメーション・オフィス(DTO)にはSNACKを開発するのに最適なチームがいました。人々の包摂性と多様性、視点と経験は、インカムにおけるデジタル化の旅路(ジャーニー)を方向付け、推進する上で重要です。私たちのチームは、保険分野の専門家だけではなく、革新的な思考を次のレベルに引き上げ保険の未来を再考する新たなイノベーションを立ち上げる、デザイナー、バンカー、起業家、事業の開発者も含みます。

  テクノロジーではなく人がイノベーションを推進する

数か月にわたる調査と計画の結果、私たちはSNACKを市場に出すときが来たことを知りました。シンガポールFinTechフェスティバル2019でそれを発表し、消費者からSNACKに対する考えについて直接フィードバックを得ること以上に良い方法はありませんでした。それ以来、保険をよりシンプルで直感的にするという同じビジョンを共有する戦略的パートナーであるZhongAn TechnologyおよびMonstarLabs Singaporeとともに商品を微調整し、私たちのライフスタイルに組み込まれた便利な保険をシンガポールのすべての人に提供するというコンセプトをもたらすために、同じ考えを持つEZ-Link、VISA、Fitbit、Burpple、Foodpandaのようなデジタルリーダーと提携してきました。

インカムのSNACK by Incomeは特定の個人の発案ではありません。それはチームの全員が共同で点火した炎です。DTOの設置以来、私たちが取り組んできた各々のプロジェクトは、さまざまな消費者グループやエコシステムを対象とした次の商品を生み出すためのインスピレーションを与えてくれました。私たちの、配車アプリ料金の変動を補償する初の保険Droplet、PinFareによる航空運賃の価格上昇の補償、GripCar・GrabFood・GrabExpressによる保険のペイ・パー・トリップのモデルの統合、およびCarroによる使用量ベースの自動車保険による境界の新たな高みへの押し上げといったことが、今日のSNACK by Incomeを開発するための足がかりとなりました。

InsurTechを活用して革新的なデジタルビジネスモデルを生み出せるようにしていく中で、すべてのイノベーションを結び付ける鍵は人です。デジタル・トランスフォーメーション・オフィス(DTO)は、私たちのあるべき姿を形作るチーム、私たちとビジョンを共有するデジタルエコシステムパートナー、そして、将来の保険を再定義するだけでなく、保障ギャップを有意義に埋めるという共同の目標をもって私たちと協力するテクノロジーパートナーと同じだけの強さにしかなれません。

#SNACKbyIncome  #BeTheChange

SNACK by Incomeの詳細については、2020年6月のニュース記事をご覧ください。

インカム社は今年、シンガポールで保険を利用し易く手頃な価格で持続可能なものとして50周年を迎えます。詳細はこちら

※ 文中の金額は1シンガポールドル=77円で換算

 

ICMIFサイトの英語blog記事(以下にリンクを表示)を許可を得て翻訳・転載しています。

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